自由律俳句まとめ 2013年3月〜5月
去年の9月に自由律な会「ア・ぽろん」に入会した。以来、全くがんばらず特に考えもせず。のんべんだらりと、どうしようもない自由律俳句をたまーに詠んでいる。それを一部まとめた。今後、備忘録として掲載していくつもり。実にナルシストな作業。だが、ちょっとおもしろい。
◆◆◆
センター街を駆け抜ければ肺に湿気の膜がはる
さらりとした空気が血管を撫でる
固く鈍くなる指先に青信号を送れ
風にさらされた指先が発熱する
ボロ靴の爪先を見つめて家路に着く
たった一本のペンも握れない
空の胃袋にもらった甘さ広がる
人集まるとあったかい
よい月を何度見たらよい月がかけるかな
いつかまた毛並みを撫でながら一緒に眠りたい
足の裏の冷たさで夜に気づく座り通しの今日
いつもと違う通りを歩く風の日
真っ白な紙に孤独な点を垂らしてしまった
どうしても母の味にならないと嘆く友
墓参りに行きたいと言い出せずに2年目
今日は全裸の気温だなあ
雑魚寝した体まるで動かない
やたら腹だけは減る役立たずな一日
借り物の本めくるたびに人ん家のにおい
乗り馴れた駅 帰り道間違えて寄り道
酒臭い灯りの前で猫がまっすぐに見ている
猫の追いかけっこに混ざって全速力
夕方からの引っ掛かりが顔を洗ったらとれた
一息ついて喉の渇きに気付く
雨音になだめられてる
空が明るくなるこのとき誰よりも天才
今日は天気もよくまだ布団の中にいる
あたまとおなかがグルグルグルグル
いつもまっすぐ行く道を曲がってみたらうまい酒
しゃっくりをしながらぬるい風の道を歩く
禁酒解禁して次の〆切までまた禁酒これの繰り返し
たまごをガブリとかじったら亀が生まれた
会っているときだけ10cm浮いてる
なんだってこんなにやる気が出ないのか枕に聞いても無言
瓶牛乳で胃袋を潤して働く
帰り道もらったあんぱんと半月と強い風が甘じょっぱい
曇りのち晴れ。ハードのちニート。
かすみ目に映る朧月これからが私の時間
窓の遠くでバッドが甲高く鳴り歓声
美しい女に優しくされたくて歯医者に行く
五月の風が後ろから燻った火を消した
痺れる右手を二度強く握りしめて夜を歩いた
知らぬ間に鞄にねじ込められてた温泉饅頭
いつだって女は私に優しい
晴れの日に髪を切るそれだけでいい一日
崎陽軒の弁当の紐にじゃれる手はもうない
宴の後の騒がしさ引きずり強風の夜明け
かっこいいGジャン着て出掛けたから家に帰りたくない
ずっと通学路に佇んでいたお前はそうか棕櫚と言うのか
地をヒラヒラ舞う小さな影について行ったら
細い目を細めて太陽を避ける
ぬるい炭酸水ただひたすら硬い
街の灯りが強くなる三分後の空
ぽつぽつ雨のなか散り散りにいつまでも手をふる
肉に夢中で一張羅を汚した
なぁ、女性ホルモンくれよ。
晒されたうなじに夏めいた熱
いつの間にか痣だらけの膝に蚊
渇きで目覚めた卯月曇の午前六時
愛猫の影はなくカーテンは揺れている
◆◆◆
センター街を駆け抜ければ肺に湿気の膜がはる
さらりとした空気が血管を撫でる
固く鈍くなる指先に青信号を送れ
風にさらされた指先が発熱する
ボロ靴の爪先を見つめて家路に着く
たった一本のペンも握れない
空の胃袋にもらった甘さ広がる
人集まるとあったかい
よい月を何度見たらよい月がかけるかな
いつかまた毛並みを撫でながら一緒に眠りたい
足の裏の冷たさで夜に気づく座り通しの今日
いつもと違う通りを歩く風の日
真っ白な紙に孤独な点を垂らしてしまった
どうしても母の味にならないと嘆く友
墓参りに行きたいと言い出せずに2年目
今日は全裸の気温だなあ
雑魚寝した体まるで動かない
やたら腹だけは減る役立たずな一日
借り物の本めくるたびに人ん家のにおい
乗り馴れた駅 帰り道間違えて寄り道
酒臭い灯りの前で猫がまっすぐに見ている
猫の追いかけっこに混ざって全速力
夕方からの引っ掛かりが顔を洗ったらとれた
一息ついて喉の渇きに気付く
雨音になだめられてる
空が明るくなるこのとき誰よりも天才
今日は天気もよくまだ布団の中にいる
あたまとおなかがグルグルグルグル
いつもまっすぐ行く道を曲がってみたらうまい酒
しゃっくりをしながらぬるい風の道を歩く
禁酒解禁して次の〆切までまた禁酒これの繰り返し
たまごをガブリとかじったら亀が生まれた
会っているときだけ10cm浮いてる
なんだってこんなにやる気が出ないのか枕に聞いても無言
瓶牛乳で胃袋を潤して働く
帰り道もらったあんぱんと半月と強い風が甘じょっぱい
曇りのち晴れ。ハードのちニート。
かすみ目に映る朧月これからが私の時間
窓の遠くでバッドが甲高く鳴り歓声
美しい女に優しくされたくて歯医者に行く
五月の風が後ろから燻った火を消した
痺れる右手を二度強く握りしめて夜を歩いた
知らぬ間に鞄にねじ込められてた温泉饅頭
いつだって女は私に優しい
晴れの日に髪を切るそれだけでいい一日
崎陽軒の弁当の紐にじゃれる手はもうない
宴の後の騒がしさ引きずり強風の夜明け
かっこいいGジャン着て出掛けたから家に帰りたくない
ずっと通学路に佇んでいたお前はそうか棕櫚と言うのか
地をヒラヒラ舞う小さな影について行ったら
細い目を細めて太陽を避ける
ぬるい炭酸水ただひたすら硬い
街の灯りが強くなる三分後の空
ぽつぽつ雨のなか散り散りにいつまでも手をふる
肉に夢中で一張羅を汚した
なぁ、女性ホルモンくれよ。
晒されたうなじに夏めいた熱
いつの間にか痣だらけの膝に蚊
渇きで目覚めた卯月曇の午前六時
愛猫の影はなくカーテンは揺れている