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舘野鴻作品展「問いかける生きものたち」ギャラリートーク

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過去のレポートについてはこちら ◆ 舘野鴻作品展「問いかける生きものたち」作品紹介 ◆ たてのくんと森のおうちの森を探索しよう:ワークショップ 12月10日(土)、11日(日)は年内最後の 絵本美術館 森のおうち さんで開催中の舘野鴻作品展「問いかける生きものたち」の在廊日でした。両日ともにギャラリートークを開催。ひと作品ごとに作者である舘野さんから制作エピソードを聞ける、貴重な会となりました。 ・ まずは『 つちはんみょう 』 (偕成社)の部屋で、学芸員の米山さんから舘野さんと森のおうちさんとの出会いについてお話がはじまり、舘野さんにバトンタッチすると、『つちはんみょう』 の原画一枚一枚、その見開きに描いたもの、込められた思いを語っていただきました。 この絵とこの絵は対比となっていて……、『つちはんみょう』 はこの見開きから描き始めました。それはなぜかというと……、ここには感傷や情感は込めていなくて、現実の有様を描いています……など、どんな風に『つちはんみょう』を描いたのか、原画を見ながら聞くお話は、講演会とはまた違った楽しみがありました。 ・ 次はお隣の部屋のちいさなかがくのとも「 みかづきのよるに 」(福音館書店)。透明水彩の細密画による『つちはんみょう』の絵とはガラリと変わった、ソフトパステルで描かれた原画が展示されています。どのくらいの期間でどうやって描いたか、休みなく夢中で描いていたら指の皮が剥けて血が出てしまったことなどのウラ話から、こどもの頃の原体験、とくに視覚情報ではない「におい」の記憶について、蛍の匂いを嗅いだことがある人は匂いを思い出し、嗅いだことがない人はどんな匂いか想像したりして、お客様と会話を交えながらトークが進みました。 ・ 反対側の部屋に移動し、たくさんのふしぎ「 うんこ虫を追え 」(福音館書店)の原画を見ます。知らないからこそ、なんでもやってみる、何回も失敗する、でもまた違う方法を考えてやってみる、その姿をこどもたちに見てほしいと語る舘野さん。 絵に描かれたオレフン(舘野さんは自分の糞をオオセンチコガネに与えてそれを餌にオオセンチコガネを育成しています)を、もっとリアルに描いてくださいという要望が担当編集のKさんからあったけれど、それはリアルに描いちゃマズくないか!?というやりとりもあったそうな…(笑)。 ・ 「うんこ虫を追え」の向