東京印書館さんに行ってきました
先々週、「ねことことり」(作 たてのひろし 絵 なかの真実/世界文化社)の見本誌を受け取りました。
マットで手触りのいいしっとりとした用紙に、美しい発色で印刷していただいたのは、
数々の書籍、美術書や写真集の出版印刷を手がけられている株式会社東京印書館さんです。
8月下旬、作のたてのひろしさんと編集の渡邉さんとともに、赤字を入れた初校と原画を持って、朝霞台の本社へ向かいました。そこでプリンティングチームの皆様と全員で、原画と初校を照らし合わせながら確認し、希望の表現を口頭でお伝えしながら、その場で本番の画像データを修正していただきます。スキャンした原画のデータを、印刷に適した状態に調整する現場を見せていただき、大変貴重な経験となりました。
隅々まで丁寧に微調整する様子は、まさに絵を描くのと同じような細かい作業で、もう少し原画を丁寧に描いていれば…と申し訳ない気持ちにもなりましたが、このような現場を生で見ることができて、中途半端な原画を渡してはいけないと、自分が考えるより何倍ももっと強い責任感を持って自分の仕事に取り組まなければと、気持ちが引き締まりました。
絵本には作と絵の名前がドン!と載っていますが、その裏には担当編集さんはもちろん、デザイン、印刷、そして広報など、それぞれの専門分野のプロフェッショナルたちが一丸となって一冊の絵本のために働いているのだと、仕事現場を見てアツい気持ちになりました。
後日再校があがり、さらに細かいチェックをしていきます。……と、ここまでまるで自分が全部確認したような口ぶりですが、実はほとんどたてのさんと渡邉さんに赤字を入れていただきました。自分ではどう赤字を入れれば良くなるのか判断がつかず…。
ただ原画そっくりにすればいいというわけではなく、全体のページの流れを見ながら、一枚の絵画やイラストではなく「絵本の絵」として、どこをどう引き立たせたいか、印象付けたいかを話し合いながら赤字を入れて、東京印書館さんに実現していただきました。
何度も何度も細かいお願いを聞いてくださった、東京印書館の皆様、ありがとうございました!!
東京印書館さんのWEBページでは、「ねことことり」の製版・印刷、用紙や色の作り方など、印刷所ならではのプロダクト視点で絵本をご紹介いただいております。
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